指輪を手作りするのは難しい?自宅で作れる指輪の種類や難易度をご紹介
2023.1.30
指輪を自宅で手作りするには、どんな方法がある?
自分の指輪やペアリング、結婚指輪などを、自宅で手作りしてみたい。でも、手作りキットなどを使ったとしても、上手に作れるか不安……。
そんなお悩みを抱えるあなたのために、自宅で指輪をハンドメイドするとしたらどんな方法があるのか、どんな指輪が作れるのか、材料の値段は安いのか、難易度はどの程度かをご紹介します。
なお、指輪のハンドメイド方法としては、主に「銀粘土」「ロストワックス」「レジン」などの材料を使用して手作りする方法があります。
それぞれ作ることができるデザインやメリット・デメリットなどが異なるので、作りたいと思っている指輪を思い描いてから、自分にぴったりの方法を選んでくださいね。
指輪の手作り:銀粘土(シルバークレイ)を使う方法
「銀粘土」とは、マイクロサイズまで微粒化した純銀の粉末・水・バインダー(結合材)で構成された粘土状の素材です。シルバークレイとも呼ばれ、「PMCシルバー」や「アートクレイシルバー」などの銀粘土製品が有名です。
普通の紙粘土と扱い方が変わらないため、指輪の形が作りやすいのが特徴です。手先が不器用とお悩みの方や、初心者の方でも安心してハンドメイドできます。
また通販などを活用すれば、1万円以下で、必要な道具が揃った手作りキットを購入することもできます。ハンドメイド初心者の方や材料費を抑えたいとお考えの方にはぴったりの方法です。
手順・難易度
ハンドメイド基本の手順
1:造形……まずは、銀粘土をリングの形状になるよう、細長く伸ばしてから棒などに巻きつける
2:形成……デザインを施したり、指輪の接合面をなめらかにしたりして、綺麗に形を整える
3:乾燥……形成後、そのまま自然乾燥するか、ドライヤーなどの道具を使って、指輪を乾燥させる
4:焼く……ガスコンロや料理用の金網などを利用して、銀粘土を焼く
5:磨く……ヤスリや金属ブラシなどの道具を使って、光沢が出るまで指輪を磨く
難易度
初心者〜中級者向け
作れるデザイン
結婚指輪やファッションリングなどのシンプルなデザインの指輪など
メリット・デメリット
メリット
・銀の純度が99.9%以上と、非常に純度の高いシルバーリングを作ることができる
・比較的安い材料費で指輪を作ることができる
・ガスコンロなど、家庭にある道具で指輪を焼くことができる
デメリット
・素材が柔らかいため、傷がつきやすく、衝撃を与えると変形してしまう場合がある
・シルバー素材のみの指輪しか作ることができない
・素材の硬さがないので、華奢なものや細身のリングを作るには不向き
指輪の手作り:ロストワックスを使う方法
「ロストワックス」は、ロストワックス鋳造(ちゅうぞう)法とも呼ばれ、ワックス(ロウ材)で、作りたい指輪の原型を作ることから始めます。ろうそくのロウのような柔らかい素材で原型を作るため、削る・曲げる・ねじるなどの加工がしやすいのが特徴です。
原型を作るワックスには、さまざまな形状や硬さがあり、種類も豊富に揃っています。指輪の原型を作るときに使うのは主に、「チューブワックス」と言われている指輪用のワックスです。チューブワックスだけなら、通販などで2000円前後で購入できます。
しかし、ロストワックスで作った指輪の原型は、キャスト(原型から型を作って金属を流し込み、最終的に指輪に仕上げる作業)する際に、業者に委託して仕上げてもらうことになるので、その際に別途コストがかかります。
キャスト作業は、石膏で原型を固めたり、金属を高温で溶かすなど危険な作業を伴い、専門的な機械が必要になるため、キャスト専門の業者に依頼するようにしましょう。
手順・難易度
ハンドメイド基本の手順
1:造形……長細い筒状の指輪用「チューブワックス」を、糸ノコなどで作りたい幅に切断する
2:形成……目盛りがついているワックス用のリーマーを使い、指輪の内側を削りながらサイズ調整する
3:整える……指輪の表面(外側)を削り、形をなめらかに整える
4:キャスト作業を依頼……指輪の原型が完成したら、キャスト専門業者に依頼し、指輪の完成を待つ
難易度
ワックスで指輪の原型を作る工程までなら初心者でもOK
作れるデザイン
複雑な模様や立体的なデザインの指輪など
メリット・デメリット
メリット
・ワックス(ロウ材)を使用するので、硬さなども扱いやすく、ジュエリーの原型を加工するのが簡単
・複雑なデザインの指輪の原型を作るのに向いている
・原型作りまでなら短時間で作業でき、無駄なゴミなどもあまりでない
デメリット
・指輪が出来上がるまでのすべての工程を、自宅だけで行うことができない(キャストは業者に依頼するため)
・キャスト業者に依頼した後、指輪が出来上がるまでに時間がかかる
※「ロストワックス製法で作るシルバーアクセサリーの作り方」について詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。
指輪の手作り:レジンを使う方法
「レジン」とは、樹木などから分泌される透明な樹脂のことです。本来、樹脂は松脂(まつやに)や琥珀などの「天然樹脂」のことを指しますが、指輪を作る際は、アクセサリーなどを作るために開発された「合成樹脂」を使用します。
合成樹脂(レジン)には、「UVレジン」と「エポキシレジン」の2種類があり、硬化時間の長短や使用する道具などが異なります。自分が作りたい指輪のデザインによって使い分けるといいかもしれませんね。
UVレジンを使う場合の手順・難易度
UVレジンの特徴として、樹脂液が紫外線の光に反応して化学反応を起こし、凝固するという性質を持っています。UVレジンで、指輪を作る際は、レジン液だけでなく、UVランプも一緒に準備するようにしましょう。
通販なら、UVランプもセットになったスタートキットが、5000円程度で購入できるところもあります。
ハンドメイド基本の手順
・造形……指輪用のシリコンモールドに、レジン液とグリッターやホログラムなどの好きなパーツを入れる
・硬化……指輪を専用のUVランプに数分間あてて、硬化させる
・取り出す……指輪が硬化したら、シリコンモールドから取り外す
・形成……レジンのはみ出た部分などを紙ヤスリなどを使い、削ってなめらかに整える
難易度
初心者〜中級者向け
UVレジンを使う場合に作れるデザイン
透明な指輪(ラメグリッターやホログラムなどの細かいパーツを入れることができる)
UVレジンを使う場合のメリット・デメリット
メリット
・UVランプもセットになったキットを購入すれば、消耗品だけを足せばよいので、コストがあまりかからない
・ラメグリッターやホログラムなどの好きなパーツをレジンに入れてオリジナルの指輪を作ることができる
・レジンの硬化時間が早いので、比較的短時間で作れる
デメリット
・良質なUV液を使用しないと、劣化してしまい、レジン部分が黄色く変色する場合がある
?シリコンモールドの形と同じ指輪しか作ることができないので、複雑なデザインの指輪は作れない
エポキシレジンを使う場合の手順・難易度
エポキシレジンは、「主剤」と「硬化剤」の2液を混ぜ合わせ、化学反応を起こしてレジンを硬化させます。UVランプなどの道具が必要ないため、手軽に使えますが、ランプを使って数分で硬化させるUVレジンとは違い、完全に固まるまでに、自然乾燥で1〜2日くらい時間を置かなくてはなりません。
硬化時間は長いですが、透明度が高く美しいデザインの指輪ができるので、完成を急いでいないという場合は、エポキシレジンを使用するのもいいかもしれません。
通販などで、主剤と硬化剤が2つセットになったものが5000円程度で購入できるので、初めての場合は必ずセットで購入しましょう。
ハンドメイド基本の手順
・計量……主剤と硬化剤(主に割合2:1)を混ぜ合わせる割合を購入したエポキシレジンの説明書通りに計量する
・デザイン……着色剤で、レジンを好きな色に染めたり、レジンの中にビーズやラメなどのパーツを入れる
・硬化……作品にホコリなどが入らないようにし、1〜2日くらい自然乾燥して硬化させる
難易度
初中級〜中級者
エポキシレジンを使う場合に作れるデザイン
厚みがあるデザインや、立体的なデザインの指輪
エポキシレジンを使う場合のメリット・デメリット
メリット
・透明度が高い綺麗なデザインの指輪ができる
・大きさや厚みのあるデザインの指輪作りに向いている
デメリット
・作品を完全に硬化させるのに時間がかかる
・主剤と硬化剤を計量し、混ぜ合わせる手間がかかる
工房で手作りするのも、1つの選択肢
自分の指輪やペアリングを自宅で手作りしてみたいという気持ちはあるものの、「不器用だから上手くできるか不安」「わからないことがあった時はどうすればいいの?」などの悩みを抱える人はたくさんいます。
そんなときは、指輪を手作りすることができる工房を利用するのも一つの手です。
とくにペアリングを手作りする場合などは、長く使えて質が良い指輪を作りたいもの。熟練の職人が教えてくれる工房なら、使用する素材やデザインなどのアドバイスをもらいながら、自分の思い通りの指輪を作ることができます。
東京または、東京近郊にお住まいなら、JR恵比寿駅からすぐの場所にある「東京指輪工房」がおすすめ。ペアリングはもちろん、結婚指輪やベビーリング、プレゼント用の指輪まで、熟練の職人のアドバイスを受けながら手作りすることができます。
「東京指輪工房」おすすめの理由
・熟練の職人が教えてくれるから、手作り指輪初心者の方や、手先が不器用という方でも安心
・基本的に、作ったその日に手作りした指輪を持ち帰ることができる
・人目を気にせず、完全個室でペアリングの制作ができる
・シルバーだけでなく、純度が高い高品質のK18やプラチナなどの素材が選べる
「東京指輪工房」で作ることができる、手作り指輪コースの詳細が知りたいという方は、ぜひ公式ホームページをチェックしてみてくださいね。
手作りの指輪は一生物の宝物になるはず
最近では、指輪などのアクセサリーを自宅で手作りする人が増えてきています。手作りキットなどを利用すれば、材料や道具などもそろっていて、すぐに手作り指輪を始めることができるので、ぜひチャレンジしてみてください。
不器用な人や、質が良く長く使える指輪を作りたいという方は、指輪を手作りすることができる工房で、熟練の職人の力を借りながらオリジナルリングを作ることも検討してみては。
世界に一つだけの手作り指輪は、あなたの一生の宝物になるはずです。