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ジュエリーの刻印の意味とは?刻印の種類や例をご紹介

JewelryTown

2021.8.28

ジュエリーの刻印の意味とは?

刻印 意味 指輪

ジュエリーの裏側に刻まれた刻印には、金属や宝石の種類、品質から、持ち主の名前や記念日に至るまで、さまざまな情報が詰め込まれています。

本記事では、「ジュエリーの裏側に刻まれた刻印の意味が知りたい」という方や、「ジュエリーの裏側に思いを込めたメッセージを刻みたい」という方のために、ジュエリーの刻印を入れる場所、種類、刻印の例などを詳しくご紹介します。

 

ジュエリーの刻印を入れる場所

ジュエリーの刻印は、指輪はもちろん、ネックレスやバングル、ピアスなどに入れることも可能です。それぞれ、どこに刻印されていることが多いのか、刻印を入れる定番の場所についてご紹介します。

指輪

基本的には指輪の内側に刻印します。婚約指輪や結婚指輪、ペアリングなどの場合、イニシャルや記念日、短いメッセージを刻印するのがとても人気です。

ダイヤモンドや天然石が留めてある指輪や、金・銀・プラチナでできた指輪には、カラット数や金属の名称(K18・SV・Ptなど)が刻印されている場合もあります。

ネックレス

取り付け金具に刻印されることがほとんどです。フックを受けるプレート部分に刻印します。

ブレスレット・バングル

ネックレスと同様に、フックとプレートの金具がついているタイプのものは、フックを受けるプレート部分に刻印します。

バングルなどの金具がないものは、指輪同様、内側に刻印します。

ペンダント

金具がついている場合は金具に刻印しますが、金具がなくネックレスのトップがプレートモチーフの場合は、裏面に刻印します。

同様に、プレートの大きさがある程度ある場合は、イニシャルや日付、メッセージなどを刻印することもできます。

ピアス・イヤリング

ピアスは本体とキャッチが離れているので、どちらにも刻印されることが多いです。まれに針部分や側面に刻印されることもあります。

イヤリングは本体の裏側やネジのつまみ辺りに刻印されることがほとんどです。

極小のピアス・イヤリングだと、刻印されない場合があります。

 

ジュエリーの刻印の種類

ジュエリーの刻印は、大きく分けると

・「金属や宝石の品質」を示す刻印
・「持ち主の思いを込めたメッセージ」を表す刻印

の2種類に分けられます。後者はとくに、婚約指輪や結婚指輪などのペアリングに刻まれることが多いですね。

それぞれどんな刻印の種類があるのか、具体例としてはどんなものがあるのか、以下で詳しくご説明します。

 

「金属や宝石の品質」を示す刻印とは

刻印 意味 指輪

「金属や宝石の品質を示す情報」については、大きく分けると、以下の3種類があります。

・金属の種類や純度を示すもの
・宝石の品質を示すもの
・国や百貨店の検査合格を示すもの

 

「金属の種類や純度」を示す刻印

貴金属のほとんどは、「純金」や「純銀」といった混じりけのない状態だと、柔らかすぎてジュエリーなどの装飾品には向きません。

そのため、ほとんどのジュエリーは「純」な金属に、他の金属を混ぜることで硬くしています。そこで「何の金属を、どの割合で混ぜたか」を示すために、刻印がされるというわけです。

「割合」と書きましたが、ここであまり見慣れない記号をご紹介します。パーミル()という記号です。

この記号、パーセント(%)に似ていますがちょっと違います。パーセントが100分率に対してパーミルは1000分率で、パーセントでいうところの0.1%の位まで表されています。これを頭に入れて下の表を見てみましょう。

シルバーの刻印

1000 : 1000‰ 純銀
999 :  999‰ シルバー +  1‰ 他の金属
950 :  950‰ シルバー +  50‰ 銅など
925 :  925‰ シルバー +  75‰ 銅など

おそらく一番目にする機会が多いのは「925」でしょう。頭に「SILVER」や「STERLING SILVER」、「SV」などがついていることもありますが、意味は同じです。

ゴールドの刻印

K24 or 1000 : 1000‰ 純金
K22 or  917 :  917‰ 純金 +  83‰ 他の金属
K20 or  835 :  835‰ 純金 + 165‰ 他の金属
K18 or  750 :  750‰ 純金 + 250‰ 他の金属
K14 or  585 :  585‰ 純金 + 415‰ 他の金属
K12 or  500 :  500‰ 純金 + 500‰ 他の金属
K10 or  417 :  417‰ 純金 + 583‰ 他の金属
K9 or  375 :  375‰ 純金 + 625‰ 他の金属

K18やK14はよく見かけるのではないでしょうか? 「K」とは、ゴールドの純度を表す単位で、カラット(Karat)の頭文字です。「FINE GOLD」「999.9」という表記のものも見かけますが、これは純金、K24の金だと思っていただいて大丈夫です。

日本では「K○○」という表記が一般的ですが、外国では1000分率の数字をそのまま刻印していることもあります。750や585などはよく見かける刻印だと思います。

また金は混ぜることで色味も変えることが出来ますので、色の刻印がついていることがあります。18金ホワイトゴールドであれば「K18WG」、10金ピンクゴールドであれば「K10PG」などです。

また金のように高価な金属の場合、偽の刻印の他にも「紛らわしい刻印」も多く見られます。その代表的なものはメッキの刻印です。

「K18GP」だと、「18金のメッキ」をしているという意味で、GPはゴールドプレーテッド(Gold Plated)の略です。この他にも

GP  : Gold Plated
GEP  : Gold Electro Plated
HGE  : Hard Gold Electro plated
GF  : Gold Filled
GR  : Gold Rolled
RGP : Rolled Gold Plate

などがあり、見た目の色が金色でも中身はシルバーだったり鉄だったりすることがあります。

また「微妙な刻印」というのもあります。通常の刻印は「K18」ですが、まれに「18K」と記されたものがあったりします。これは本物であることもあるし、偽者であることもあります。特に古いものに見られる傾向があります。

さらに「18KT」と記されたものもあります。これはカラット(KARAT)の略で主に外国で使用されています。日本ではほとんど見かけないと思います。

プラチナの刻印

Pt1000  : 1000‰ 純プラチナ
Pt950 :  950‰ 純プラチナ + 50‰ パラジウムなど
Pt900  :  900‰ 純プラチナ + 100‰ パラジウムなど
Pt850  :  850‰ 純プラチナ + 150‰ パラジウムなど

「PLATINUM」と書いてあるものもあります。プラチナの純度が高いものは結婚指輪や婚約指輪などに使われることが多く、850くらいのものはネックレスのチェーンなどとして使われることが多いです。

なお、850‰に満たないものは日本ではプラチナとして呼ぶことはできません。この品質に対するこだわりもプラチナが高級で人気のある所以でもあります。

ちなみにイギリスでは、95%以上でなければプラチナと呼ばないそうです。

 

「宝石の品質」を示す刻印(石目・キャラ目)

宝石の価値は、一般的にカラット数(重さ)に左右されます。そのため、高級な宝石が留まっているジュエリーについては、その宝石の種類とカラット数を記載することが多いです。

この刻印のことを「石目」「キャラ目」と呼びます。

石目・キャラ目の刻印方法としては、宝石の名称の頭文字と、キャラット数の数字のみを刻印することがほとんどです。

たとえば、ダイアモンド(0.23カラット)を留めた指輪であれば、「D0.23」と刻印します。同じように、宝石がサファイア(0.23カラット)なら「S0.23」、エメラルド(0.23カラット)なら「E0.23」となります。

通常は小数点第2位までを刻印しますが、鑑定済みの宝石の場合は、スペースがあれば小数点第3位まで刻印することもあります。

また、メインの宝石(中石)とサブの宝石(脇石)が留めてある場合は、両方のカラット数を刻印します(同じ宝石だったとしても、それぞれ刻印します)。

 

「国や百貨店の検査合格」を示す刻印

国や百貨店独自で検査をし、そこに合格した証明を何らかのマークで刻印する場合もあります。

日本の「ホールマーク」

ホールマークとは、日本の造幣局による国家検定の刻印です。造幣局で指輪やネックレスなど貴金属製品の分析を行い、正しい品位のものだけに、造幣局の品位証明記号が刻印されています。

造幣局の打つホールマークにはパターンがあります。まず日本国旗のマーク。この隣に菱形に囲まれた数字。そしてプラチナであればプラチナマークです。

900pt 例・プラチナ900

ゴールドやシルバーであればプラチナマークはいらないので750などとなります。

上記のようにしっかりとしたところで検品され、刻印が刻まれたものならば信頼度は非常に高いものとなります。

日本の百貨店のマーク

三越のジュエリーには「越」マーク、高島屋のジュエリーには丸枠の中に「高」というマークが刻印されています。このようなお墨付きのマークがあると、安心して購入できますね。

イギリスの銀器の「ホールマーク」

イギリスの銀器(装飾品の他にスプーンや皿など)、アンティーク品に刻印されているホールマークからは、その製品が作られた年代・作られた場所がわかるようになっています。

このホールマークがわかるとアンティークの世界が非常におもしろくなるのですが、すべてを覚えるのは至難の業なので、おすすめの書籍を紹介します。『English Silver Hall-Marks』という本です。ハンドブック形式で持ち歩きやすく、簡単に調べることが出来るので非常に便利ですよ。

 

刻印についての注意点

ジュエリーを制作する際、「刻印を打たなければいけない」という義務・ルールはありません。とはいえ当然、嘘の内容を刻印してはいけません。

しかし近頃は、地金価格の上昇により、詐欺行為を働いて利益を得ようとする輩が増えました。それに伴い、偽の刻印のついたジュエリーも増加傾向にあります。

主な被害者は地金の買取業者ではありますが、一般消費者であるみなさんも、ジュエリーを購入するときは信用のあるお店で購入することをおすすめします。

もしオーダー品以外で刻印のないものを購入する場合、その理由をお店の人に聞いてから購入するようにした方がいいでしょう。

 

「持ち主の思いを込めたメッセージ」を表す刻印

刻印 意味 指輪

婚約指輪や結婚指輪、ペアリングなどの特別なジュエリーには、思いを込めたメッセージを刻印するのが人気です。

イニシャルや記念日、お気に入りの言葉などを刻み込むことで、ジュエリーがより特別な存在となり、愛着が強まること間違いなし。

ここでは、そんな「持ち主の思いを込めたメッセージ」としての刻印について、どういったメッセージが定番人気か、例を挙げてご紹介します。

 

婚約指輪・結婚指輪に入れる刻印の例

婚約指輪や結婚指輪は一生に一度のジュエリーです。多くのカップルが、指輪の内側に刻印をしているそうです。

刻印の例1:イニシャル

もっとも定番人気の刻印が「イニシャル」です。指輪の内側には刻印できる文字数が限られているので、日付やメッセージなども盛り込みたい場合は、全体のバランスを考えて刻印しましょう。

  • M to S ( MからSへ)
  • Dear S
  • M & S

刻印の例2:日付(記念日)

日付は西暦や元号で刻印するパターンが一般的です。日付は文字数が多くなるので、メッセージも一緒に入れたい場合は、できるだけ省略して刻印するのがおすすめです。

婚約・結婚記念日はもちろん、2人にとっての特別な記念日を刻印するのも一案でしょう。

  • 2021.8.10
  • R3.8.10

刻印の例3:お気に入りのメッセージを外国語で

英語やフランス語、ハワイ語などで、お気に入りのメッセージを刻印するという方法も人気です。文字数には限りがあるからこそ、短めで愛のあるメッセージが人気です。

どんなメッセージを刻印するか、一緒に考える時間も楽しいですね。

  • Eternal Love(永遠の愛/英語)
  • Destiny(運命/英語)
  • Always with you(いつもあなたのそばに/英語)
  • Always faithful(いつも誠実に/英語)
  • Pour Amour (愛をこめて/フランス語)
  • Vrai Amour(真実の愛/フランス語)
  • Pour toujours(永遠に/フランス語)
  • Joie sans fin(終わりなき幸せ/フランス語)
  • Tous les deux(いつも2人で/フランス語)
  • Te Amo(愛しています/ラテン語)
  • Cor unum(心を1つに/ラテン語)
  • Con Todo Me Amore(私のすべての愛を込めて/ラテン語)
  • seculo seculorum(ずっと、永遠に/ラテン語)
  • Welina(愛をこめて/ハワイ語)
  • No na kau a kau(今もこれからも永遠に/ハワイ語)

刻印の例4:モチーフ

2人だけがわかるモチーフ、思い出のモチーフなどがあればぜひ刻み込みましょう。モチーフがあるだけで、内側の印象も華やかになりますよね。

また、2つの指輪を重ねて1つのモチーフが完成するといったユニークな刻印もあります。ペア感や夫婦の絆をより強めてくれるということで、人気を集めています。

  • ハート
  • ハワイアンモチーフ

 

刻印入れをお願いする際のQ&A

Q1:刻印の文字数はどれくらいがベスト?

A1:ジュエリーによってさまざまですが、目安は5〜20文字です。

指輪の中にはブランドや品質証明の刻印が入っていることもあるので、あらかじめ刻印する内容を決めていても、自由に刻印できない場合があります。また、指輪のサイズや書体でも文字数は変わってきます。

事前に何パターンか考えておいたり、相談しながら決めたりすることをおすすめします。

Q2:刻印にかかる期間や費用はどれくらい?

A2:期間も費用も、ショップやブランドによって千差万別です。刻印は無料サービスの場合もあれば、追加オプションの場合もあるので、事前に確認しましょう。

Q3:刻印の追加はできる?

A3:刻印できるスペースがあれば、可能なことが多いです。のちのち刻印を追加したいと考えている場合は、最初の段階でスペースに余裕を持って刻印しておくことがおすすめです。

Q4:刻印をすべて消すことはできる?

A4:基本的には消せる場合が多いですが、技術的には難しく、時間がかかる場合があります。刻印の際には、記念日やスペルが間違っていないか、よく確認しておきましょう。

 

ジュエリーの刻印の意味・まとめ

刻印 意味 指輪

ジュエリーの刻印には、「金属や宝石の品質」を示すものと、「持ち主の思いを込めたメッセージ」を表すものの2種類があります。

「金属や宝石の品質」を示す刻印は、ジュエリーが本物であるかどうかを証明するものなので、必ず確認することが大切です。

小さい文字だからこそ紛らわしい刻印もあるので、購入前には必ずプロにも確認してもらいましょう。

「持ち主の思いを込めたメッセージ」を表す刻印は、婚約指輪・結婚指輪に刻まれることが多く、大半のカップルが刻印しています。

刻印できるスペースには制限があるので、どんな刻印が2人にとってベストなのかよく相談して、納得のいく刻印をしてくださいね。

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